東京都は7月15日、HIV感染の拡大防止などを目的としたエイズ対策推進計画(仮称)の策定に向け、「第2回エイズ専門家会議」を開催した。
 同会議では初会合の議論を踏まえ、新たに議論すべき点や計画に盛り込むべき点などを中心に議論が行われた。

男性同性愛者や外国人などへの個別の施策に関しては、今後薬物も大きな感染ルートになるのでは、との指摘があった。

これについて、特定非営利活動法人ぷれいす東京代表の池上千寿子委員は、「薬物に関連したケースは、目に見える形で増えていて、今の後手後手に回っている状況では大変なことになる。問題は分かっていて、現場ではそれに対する動きはあるのだが、社会や行政の支持がないとそれがつながっていかない。行政はどういう立場で、どういう支援を行うのか、(違法である薬物使用に関連したエイズ対策に)税金を使うことの説得性を準備していかないと、対策が追い付かなくなる」と話した。
 
これに関して東京都の担当者は、「若者への啓発などについて、エイズ対策と薬物乱用対策は、対象層が共通しているが、2分野の連携がまだまだ不足しているので、今後お互いの理解を深めていきたい」と述べた。

HIV陽性者への支援について、ねぎし内科診療所所長の根岸昌功委員は、「生活保護を受けている若い患者で、必死で働いて生活保護を脱しようとしている人がいる半面、生活保護から抜け出そうとする気がなく、働かないで治療を受けている人がいる」と指摘。

 日本HIV陽性者ネットワークジャンププラス代表の長谷川博史委員も、同様の危機感を抱いているとした上で、「HIV陽性者は、感染したことへのショックや世間のエイズへの偏見などを抱え込んでいる。それに対する精神面をはじめとするケアが行われていない。告知の前後の支援がこのままでいいのか、という検討もなされるべきだ」とした。

次回会合は、8月下旬から9月上旬の間に開催される予定。

(CBニュース2008/07/16 11:55 より抜粋)